朝と夜の美容成分使い分け徹底ガイド┃朝だけ・夜だけ・朝も夜も

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How to use beauty ingredients in the morning and at night

「スキンケアに使う美容成分、いろいろ組み合わせているけど、これで合っているのかな…?」
「朝と夜で同じ成分を使っているけど大丈夫?」

そんなふうに疑問に思うこと、ありますよね。

良い化粧品を買っても、使うタイミングを間違えてしまうと、期待していた効果が出にくくなってしまうんです。

高級なデパコスでも、使い方によっては無駄にしてしまうことも…

そこで今回は、大手化粧品メーカーで10年間、化粧品の研究員として働いている私が、朝と夜でどんな成分を使えばいいのか、詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 朝だけ使うべき成分
  • 夜だけ使うべき成分
  • 朝も夜も使うべき成分


化粧品選びに迷っている方は、ぜひこの記事を参考に、あなたに合った成分の組み合わせを見つけてください。

目次

なぜ成分の使い分けが大切なの?

私たちの肌は、朝と夜で全然ちがう状態になっています。朝は外からの刺激から肌を守る必要があり、夜は傷ついた肌を直す大切な時間。だから使う成分も、その時々の肌の状態に合わせて変える必要があるんです。

朝と夜で肌の状態はこんなにちがう!

私たちの肌は、1日の中でもずっと同じ状態ではありません。朝は外からの刺激に備える必要があり、夜は1日の疲れを癒す時間。それぞれの時間帯で、肌に必要なケアは大きく変わってくるんです。

朝の肌
  • 紫外線から肌を守る必要がある
  • 化粧ノリを良くしたい
  • 化粧崩れを防ぎたい
夜の肌
  • 傷ついた肌を直したい
  • 古い角質を優しく取りたい
  • ゆっくり時間をかけてケアできる

朝は急いでいることが多いですよね。でも、朝に使う成分は「守る」ことに注目して選ぶと、夜のケアともバランスが取れます。

成分の特徴と使うべきタイミング

成分にはそれぞれ最適な使用時間があります。特に日光に弱い成分や刺激の強い成分は、使うタイミングを間違えると効果が半減してしまいます。自分の使っている化粧品の成分をチェックして、朝と夜で使い分けてみましょう。

朝と夜での成分の使い分け
  • 朝だけ使うべき成分
    • 紫外線から守る成分
    • メイク下地として効果的な成分
  • 夜だけ使うべき成分
    • 紫外線で変質しやすい成分
    • 角質ケア成分
    • 油分の多いべたつく成分
  • 朝も夜も使うべき成分
    • 保湿成分
    • 肌を整える成分
    • バリア機能を保つ成分

朝だけ使うべき成分とその理由

朝のスキンケアで使う成分は、1日の肌を守る大切な味方です。特に「紫外線」「化粧のり」に関係する成分は、朝使うことで効果をしっかり発揮してくれます。

紫外線から守る成分

朝のスキンケアで特に重要なのが、紫外線から肌を守る成分です。朝一番に使うことで、日中の肌を守り、すこやかに保ってくれます。どちらも、日焼け止めや化粧下地、ファンデーションなどに含まれる成分です。

一方、紫外線から肌を守る成分は夜まで使う必要はありません。むしろ夜は肌の大切な回復時間なので、これらの成分は使わないことをおすすめします。

紫外線吸収剤・紫外線散乱剤

朝だけ使うべき理由:夜は紫外線を浴びないため不要な効果。肌の負担になる場合も

どちらも、日焼け止めや化粧下地、ファンデーションなどに含まれる成分です。紫外線を防御し、日焼けやシミ、シワ、たるみを予防する効果があります。

朝につけることで日中の紫外線から防御してくれる一方、夜は特に効果が発揮されず、人によっては肌の負担になる場合もあるので夜は使いません。

メイク下地として効果的な成分

メイク下地の役割を果たす成分は、朝のスキンケアには欠かせませんが、夜は避けた方が良いものがあります。

粉体成分(パール、マイカ、タルクなど)

朝だけ使うべき理由:夜に下地効果やメイク効果は不要。肌の負担になる場合も

くすみをカバーしたり、ツヤを与えたり、肌に彩りを与える役割の成分です。紫外線防御や皮脂吸着機能を持つ粉体もあります。日中は良いですが、夜は不要な効果になります。

特にアイシャドウやチークなどに含まれるパールは、摩擦がかかると肌を傷つけることもあるので、夜は使用しないようにしましょう。

夜だけ使うべき成分とその理由

昼間は使えない刺激の強い成分や、紫外線と反応しやすい成分も夜なら使えます。逆に、朝使ってしまうと肌への刺激になったり、メイクの邪魔になってしまいます。詳しく解説します。

紫外線で変質しやすい成分

レチノイド系

夜だけ使うべき理由:成分自体が紫外線で変質しやすく、本来の効果が低下するため。使用している肌が日焼けしやすくダメージを受けやすくなるとも言われている

レチノイド系成分(レチノールなど)は、紫外線を浴びると化学構造が変化してしまう特徴があります。日光に当たると分子が壊れて、美容効果が失われてしまうと言われています。

中には紫外線と反応して、肌を刺激する物質に変わってしまうものもあります。

レチノイド系の成分例
  • レチノール
  • レチノールパルミテート
  • レチニルアセテート
  • レチナール
  • パルミチン酸レチノール など

参考:青山ヒフ科クリニック

ビタミンC系

夜だけ使うべき理由:成分自体が紫外線で酸化されやすく、本来の効果が低下してしまうため

ビタミンC系の成分(L-アスコルビン酸など)は、とても不安定で酸化しやすい特徴があります。特に紫外線を浴びると急速に酸化が進んでしまいます。酸化されると本来の美白やくすみ改善の効果が弱まってしまいます。

また、高濃度のビタミンC系成分は肌への刺激も強めなので、日中使うと紫外線との相乗効果で肌が敏感になりやすい特徴も。

ビタミンC系の成分例
  • L-アスコルビン酸
  • アスコルビン酸
  • エチルアスコルビン酸
  • リン酸アスコルビルMg など

角質ケア成分

AHA(α-ヒドロキシ酸)/BHA(β-ヒドロキシ酸)

夜だけ使うべき理由:一時的に皮膚が薄くなり紫外線ダメージを受けやすくなるため

AHAやBHAは、肌の角質細胞同士をつなぐ接着成分に働きかけて、古い角質を優しくはがしてくれるピーリング成分です。数分から数十分という短時間のみ肌につけて、洗い流す使い方が基本です。

使った直後は一時的に肌が薄くなり、紫外線に敏感になってしまう側面もあります。そのため、夜だけ使って、翌朝は日焼け止めを塗るという使い方がベスト。

AHA/BHAの成分例
  • グリコール酸
  • 乳酸
  • リンゴ酸
  • クエン酸
  • サリチル酸 など

酵素系の洗浄成分

夜だけ使うべき理由:成分自体が紫外線で変質しやすいため。また、一時的に皮膚が敏感になり紫外線ダメージを受けやすくなるため

酵素系の洗浄成分(パパイン、プロテアーゼなど)は、タンパク質を分解する特徴を持つ成分です。古い角質や毛穴の汚れを、やさしく分解して取り除いてくれます。

ただし、この酵素は紫外線に弱く、日光で分解されやすい特徴があります。また、酵素作用で肌表面が一時的に敏感になるため、日中使うと紫外線の影響を受けやすくなってしまいます。

酵素系洗浄成分の成分例
  • パパイン
  • プロテアーゼ
  • リパーゼ
  • セルラーゼ など

油分の多いべたつく成分

固形油

夜だけ使うべき理由:化粧の邪魔になったり、化粧崩れしやすくなるため

油分は大きく分けて2種類あります。

油分は大きく分けて2種類
  • 液状油=常温で液体。サラサラしている
  • 固形油=常温で固体。バターやろうそくのような固さ。温めると溶ける

例えば、オリーブ油は常温で液体であり、サラサラ。

一方、シアバターは常温で固体であり、肌に乗せたりすると溶けていきます。

化粧品にはこの2種類の油が使われていますが、固形油成分をリッチに含む化粧品は夜だけ使用をおすすめします。

固形油成分は、うるおいにフタをして閉じ込めてくれるため、夜のスキンケアにはピッタリですが、化粧との相性が悪いです。化粧ノリが悪くなったり、化粧崩れしやすくなるため、朝の使用はおすすめしません。

固形油の例
  • シアバター
  • ミツロウ
  • パーム油
  • カカオバター
  • アボカドバター など

リッチな保湿成分

夜だけ使うべき理由:化粧の邪魔になったり、化粧崩れしやすくなるため

夜は日中と違って、べたつきを気にせずにリッチな成分が使えるチャンス。スキンケアの最後に使うことで、翌朝の肌のうるおいが違います。

しかし、リッチな保湿成分も化粧との相性が良くないため、夜だけ使うのがおすすめ。

リッチな保湿成分の例
  • 高濃度ワセリン
  • コレステロール
  • グリセリン など

固形油やリッチな保湿成分については、少量が配合された乳液やクリームなら、朝使ってもOK!避けるべきは、シアバター100%、ワセリン100%のような濃厚な化粧品を朝使うことです。

朝も夜も使うべき基本の成分

実は、朝も夜も使うべき成分はたくさんあります。

ここでは、その中でも「これだけは押さえておきたい!」という基本の成分をピックアップしました。

ここでピックアップした成分を一通り取り入れて、朝夜に使えば、ひとまず基本のスキンケアとして合格です。

保湿成分

うるおいを保つ成分は、1日を通して大切な味方。なぜなら、私たちの肌は1日中ずっと水分を失い続けているから。朝は日中の乾燥や外的刺激から肌を守るために、夜は睡眠中の水分蒸発を防ぐために、それぞれ保湿が必要なんです。種類によって働きが違うので、いくつか組み合わせるのがおすすめです。

保湿成分の例
  • ヒアルロン酸
  • コラーゲン
  • アミノ酸
  • セラミド
  • 尿素

しっかり保湿された肌はバリア機能がちゃんと機能し、日中に受ける紫外線や、夜間に起こる寝具との摩擦などの刺激にも強くなります。

1日2回、朝夜でうるおいチャージすることで、すこやかな肌を保てます。

肌を整える成分

肌を整える成分は、肌のバランスを整えたり、肌本来の働きをサポートしたりする特徴があります。

例えばビタミンB群(ナイアシンアミドなど)は、朝は外的刺激から肌を守り、夜は肌の回復を助けてくれます。
また、アロエベラやカモミラエキスなどの植物成分も、刺激が少なく肌を落ち着かせる効果があるため、朝夜継続して使うことで、健康的な肌環境が作れます。

肌を整える成分の例
  • ナイアシンアミド
  • パントテン酸
  • ビオチン・ビタミンE(トコフェロール)・ビタミンP(ルチン)
  • アロエベラエキス
  • カモミラエキス
  • 甘草エキス
  • アラントイン
  • プラセンタエキス
  • グリチルリチン酸2K など

バリア機能を保つ成分

肌の防御システムをサポートする大切な成分です。

朝は、日中の紫外線や乾燥、大気汚染などの外的刺激から肌を守るシールドとして働きます。
夜は、睡眠中の水分蒸発を防ぎながら、肌本来の修復機能をサポート。特にセラミドやコレステロールは、肌に元からある成分なので、不足しがちな分を朝夜補給することで、健やかな肌環境を保てるんです。

1日中肌を守り続けるためには、朝も夜も欠かせない成分なんです。

バリア機能を保つ成分の例
  • セラミド1
  • セラミド2
  • セラミド3 ・疑似セラミド
  • セラミドEOP
  • セラミドNG
  • セラミドNP
  • リン脂質
  • スフィンゴ脂質

セラミドは、「保湿成分」のところでも出てこなかった?

美容成分には1つでいくつかの効果を持つものがあります。セラミドは保湿効果も、バリア機能を保つ効果もあるんです

成分の組み合わせ方と注意点

せっかくの美容成分も、組み合わせ方を間違えると効果が半減したり、肌荒れの原因になったりすることも。

・相性の良い組み合わせ
・避けるべき組み合わせ

については、下記の記事で紹介しているので参考にして下さい。

まとめ:朝・夜使い分けのポイント

朝は外からの刺激から守るため、夜は肌を休ませて整えるため、それぞれに合った成分選びが必要です。

また、保湿成分などスキンケアの基本になるものは、朝も夜も使うことが重要です。

朝と夜での成分の使い分け
  • 朝だけ使うべき成分
    • 紫外線から守る成分
    • メイク下地として効果的な成分
  • 夜だけ使うべき成分
    • 紫外線で変質しやすい成分
    • 角質ケア成分
    • 油分の多いべたつく成分
  • 朝も夜も使うべき成分
    • 保湿成分
    • 肌を整える成分
    • バリア機能を保つ成分

自分の肌状態をよく観察しながら、このガイドを参考に、あなたに合ったスキンケアを見つけてくださいね。

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この記事を書いた人

大手メーカー化粧品研究員
開発した商品でベスコス受賞経験のある化粧品のプロ
成分にもとづいた「賢いキレイ」を届けるため、本サイト「myロットコスメ」で情報発信中!
美容のキホン、おすすめ化粧品の紹介をしています。

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