「化粧水→乳液とかのアイテム順はわかるけど、成分はどうなの?」
「せっかくだから効果マックスになる成分の順番が知りたい!」

さきりこ
大手メーカー化粧品研究員
開発した商品でベスコス受賞経験のある化粧品のプロ
成分にもとづいた「賢いキレイ」を届けるため、本サイト「myロットコスメ」で情報発信中!
美容のキホン、おすすめ化粧品の紹介をしています。
なぜスキンケア成分の順番が大切なの?
スキンケア成分の順番は、お肌の上でどれだけ成分が働いてくれるかを左右する大切なポイントです。順番を間違えると、せっかくの成分が肌に届かないことになります。
- 肌の奥まで必要な成分が届く
- それぞれの成分が本来の効果を発揮
- 無駄なく成分が届くのでコスパがよい

高価な化粧品を使っても順番を間違えると効果は半減。でも、逆に言うと、プチプラ化粧品でも順番を守れば、最大限の効果が期待できます!
基本は「水溶性→油溶性」の順番
スキンケアの順番で最も大切なのが、「水溶性→油溶性」という原則です。この順番さえ覚えておけば、ほとんどの場合で間違いません。
水溶性成分→油溶性成分
ただし、なぜそうなのか、どんな成分が当てはまるのか、しっかり理解しておきましょう。
そもそも水溶性・油溶性ってなに?
まずは、水溶性と油溶性ってそもそもなに?を知っておきましょう。
- 水溶性=水に溶けやすく、油に溶けづらい
- 油溶性=油に溶けやすく、水に溶けづらい
文字の通り、「水溶性」は「水に溶けやすい性質」、「油溶性」は「油に溶けやすい性質」のことです。
少しむずかしそうに感じますが、身近にも水溶性・油溶性のものがあります。例えば、
身近な水溶性・油溶性成分
- 水溶性
- 塩や砂糖
- インスタントコーヒー
- 油溶性
- サラダ油
- バター
- 水溶性と油溶性が混ざった例
- ドレッシング
水と油は、混ざり合いません。仲が悪いのです。
ドレッシングのように、同じ容器の中に水溶性と油溶性の成分を入れると、分離して浮いてきます。



水溶性・油溶性どちらも肌に必要なもの。でも混ざり合わないから順番が大切なのです。
なぜ水溶性→油溶性の順なの?
水溶性・油溶性の成分と肌との関係を例えると、
- 水溶性成分:水に砂糖を溶かすように、肌の水分と一緒になじんでいく
- 油溶性成分:サラダ油のように、肌の表面に膜を作る
つまり、先に油を塗ってしまうと、他の成分が浸透しづらくなってしまうのです。
これを避けるために、次の基本ルールがあります。
水溶性成分→油溶性成分
水溶性成分を肌にしっかり浸透させたあと、油溶性成分でフタをして保護する。
これが基本です。
水溶性成分→油溶性成分の順で使うことで
- 水溶性成分で肌の角層(一番外側の層)の水分量が増える
- 油溶性成分で水分や美容成分を逃さず保護する
この順番で使いたい代表的な成分
では、具体的な成分の例を解説します。
水溶性成分の例 | の例 油溶性成分 |
---|---|
ナイアシンアミド(ビタミンB3) PCA-Na(ピロリドンカルボン酸Na) ベタイン ソルビトール 水溶性コラーゲン アミノ酸類(セリン、グリシンなど) アラントイン アルブチン コウジ酸 トラネキサム酸 パントテン酸(ビタミンB5) プラセンタエキス 乳酸 AHA(アルファヒドロキシ酸) グリコール酸 水溶性ビタミンC誘導体 水溶性フラーレン | ヒアルロン酸レチノール(ビタミンA) トコフェロール(ビタミンE) スクワラン ホホバオイル アルガンオイル シアバター ホスファチジルコリンBHA(サリチル酸) リノール酸 α-リポ酸 アスタキサンチン コエンザイムQ10 β-カロテンオリーブオイル アボカドオイル グレープシードオイル 脂溶性ビタミンC誘導体 脂溶性フラーレン | セラミド
(※)「油溶性」と「脂溶性」は同じ意味です。
水溶性成分を先に使うことで、肌角層の水分量を高めてくれます。
その後、油溶性成分を使うことで肌表面に膜を作り、水分や美容成分を逃がさない働きをします。



例えば、ヒアルロン酸入りの化粧水で水分を補給してから、セラミド配合のクリームで水分を閉じ込めると、より効果的なスキンケアができますよ。
なお、これらの成分の中には、製剤技術によって水溶性や油溶性が調整されているものもあります(ビタミンC誘導体が良い例)。また、同じ成分でも異なる誘導体として水溶性や油溶性になることもあります。
参考: 日本化粧品工業連合会「化粧品の有効成分」 https://www.jcia.org/knowledge/ingredients
浸透力、分子量、pHとか他の順番は気にしなくていいの?
スキンケア成分には、「浸透力」「分子量」「pH」など、他にもいろいろな要素があります。
これらの順番は気にしなくてよいのでしょうか?
答えは、「気にしなくてもOK」
これらの要素も成分の働きに影響します。しかし、
- パッケージやホームページ情報で把握しきれない
- 致命的にNGな順番は特にない
現代の化粧品は製品として最適な形に作られているので、基本的には「水溶性→油溶性」の順番だけを意識すれば大丈夫。
ただし、以下の場合は注意が必要です:
- AHAやBHAなどの角質ケア成分を使う時
- ビタミンC誘導体とレチノールを併用する時
- 薬用化粧品を使う時
成分の組み合わせについては下記の記事で詳しく解説しています:
参考: 日本化粧品工業連合会「化粧品の基礎知識」 https://www.jcia.org/knowledge/knowledge
よくある商品での具体例
スキンケアの順番は商品の種類によって変わってきます。有名なスキンケアアイテムでよくある組み合わせを見ていきましょう。基本的には「水溶性→油溶性」という順番に従って使います。
基本パターン


- 化粧水:肌ラボ 極潤 薬用ハリ化粧水
- 乳液:キュレル 湿潤保湿乳液
この組み合わせでは、まず化粧水でたっぷりの水分と水溶性美容成分を肌に届けます。高浸透のヒアルロン酸やアミノ酸で肌をうるおいで満たしたあと、セラミド配合の乳液で水分を閉じ込めます。乳液には油溶性成分が配合されているので、最後に使うことで水分の蒸発を防ぎ、うるおいをキープできます。



万人におすすめできる基本のパターンです。
美白ケアパターン


美白ケアでは、水溶性の美白有効成分を配合した化粧水を使って、まず美白成分を肌の奥まで届けます。その後、油溶性成分を含む乳液で水分と美白成分を閉じ込め、さらに肌を保護します。化粧水と乳液両方に美白成分が入っていますが、製剤設計が異なるため、相乗効果が期待できます。



美白ケアこそ水溶性→油溶性の順番が大切です。メラノCCの水溶性ビタミンCを先に使って、そのあとに乳液で蓋をするように使うと効果的ですよ!
エイジングケアパターン


- 化粧水:無印良品 エイジングケア薬用美白乳液
- クリーム:トゥヴェール レチノショット 0.1
エイジングケアが期待できるプラセンタやユビキノンなど水溶性成分を含む化粧水を先に使います。
そして、オリーブ果実油など肌なじみのよい油溶性成分を含む乳液で肌を整えます。なお、乳液の主な成分に水溶性成分が含まれますが、そこはあまり気にしなくてOK。
多くの化粧品には、水溶性・油溶性の両方が含まれます。
なので、あまり神経質に順番にこだわらなくてOK。
ただ、「この成分が好き」「この成分の効果を最大化したい!」というものについては、水溶性→油溶性の順番を意識する、くらいがちょうどよいです◎
エイジングケアは、+αの効果も取り入れたいところ。そこで、最後にレチノールが豊富に含まれた美容液がおすすめ。
油溶性であるレチノール類は、最後に使うことで浸透の邪魔もせず、十分な効果を発揮します。大人肌へのハリ・ツヤ、肌を整える効果が期待できます。
ニキビケアパターン


ニキビができやすい肌は、過剰な油分を避けることが大切です。そのため、さっぱりとした使用感の化粧水で水分補給をし、必要最小限の油分を含む乳液で軽く保湿。最後にスペシャルケアに特化したクリームを使います。これなら肌に負担をかけず、必要な成分を効果的に届けられます。
ニキビケアでは油分を控えめにするので、必然的に油溶性成分の量も減ります。ニキビケア成分には水溶性が多いので、無理に水溶性・油溶性の両方を使う必要はありません。



でも、まったく油分を使わないのではなく、スクワランやワセリンなどで最小限の油分を取り入れることで、健やかな肌を保てます。
効果を最大限引き出すポイント
そのまま塗っただけでは、せっかくのスキンケア成分は十分な効果を発揮できないことがありますね。ここからは、スキンケア成分の効果を最大限引き出すポイントを、効率的な塗り方、待ち時間、よくあるトラブルの解決法とともにしっかり解説していきます。
待ち時間はどのくらい必要?
肌の状態や季節、成分の種類によって、適切な待ち時間は変わってきます:
- 化粧水→美容液:30秒程度
- 美容液→乳液:1分程度
- 乳液→クリーム:1分程度
- ビタミンC誘導体使用後:1-2分
- レチノール使用後:2-3分
- AHA/BHA使用後:3-5分 ↳刺激の強い成分ほど、長めの待ち時間を



肌がまだしっとりしている時に次の製品を重ねるのがベスト。完全に乾ききってしまうと、せっかくの成分が肌に届きにくくなってしまいますよ!
塗る量の目安
1回あたりの適量
アイテム | 適量の目安 | 塗り方のポイント |
---|---|---|
化粧水 | 500円玉大 | コットンか手のひらで優しく |
美容液 | 1円玉大 | 手のひらで温めてから |
乳液 | 2円玉大 | 顔全体に均一に |
クリーム | パール1個分 | 最後に優しく押さえる |
塗り方のコツ
- 手のひらで製品を温める
- やさしく顔全体になじませる
- 最後にハンドプレス
- マッサージはほどほどに
- 強くこすりすぎる
- 必要以上にパッティング
- 手で強く押しつける
よくある失敗とその対処法
よくあるトラブルと解決策:
べたつきが気になる
- 原因:塗りすぎ、待ち時間不足
- 対策:ティッシュで軽く押さえる、待ち時間を増やす
成分が肌に染みる
- 原因:肌が敏感な状態、塗る量が多すぎ
- 対策:使用量を減らす、肌を落ち着かせてから
効果を実感できない
- 原因:塗る量が少なすぎ、順番が不適切
- 対策:適量を守る、水溶性→油溶性の順番を意識
化粧崩れしやすい
- 原因:重ねすぎ、待ち時間不足
- 対策:使用量を見直す、しっかり待ち時間を取る



「適量」「待ち時間」「優しい使い方」の3つを意識して使いましょう。
参考: 日本化粧品工業連合会「スキンケアの基本」 https://www.jcia.org/knowledge/basics
よくある疑問
スキンケア成分の順番について、みなさんからよく寄せられる疑問にお答えします。特に多いのが、1つの商品に複数の成分が入っている場合や、朝晩の使い分けについての質問です。
水溶性と油溶性が1つの化粧品に入っている場合は?
現代の化粧品は、製剤技術の発達により水溶性と油溶性の成分を安定的に配合できるようになっています。これらの化粧品は、それぞれの成分が最も効果的に働くよう設計されているので、商品の使用順序通りに使えば問題ありません。
オールインワンはだめ?
オールインワン化粧品も、水溶性成分と油溶性成分をバランスよく配合できるよう作られています。ただし、肌の状態や季節によって足りない成分を補うため、化粧水や美容液を追加することもおすすめです。
オールインワンは「基本のケア」として考えるのがベスト。肌の調子に合わせて、足りない成分を単品で足していけば、より効果的なケアができます。
「美容液→乳液などの順番」と「成分の順番」が合わない
基本的には商品の使用順序に従って問題ありません。ただし、特別なケアをしたい場合は、以下の順番を意識しましょう:
- 基本の化粧水
- 美容液(水溶性)
- 乳液
- 美容液(油溶性)
朝と夜で順番を変える必要はある?
朝晩で変える必要はありませんが、それぞれの時間帯に合わせた使い方があります:
朝
- 軽めのテクスチャー
- 紫外線対策重視
- べたつき注意
夜
- しっとりめ
- 美容液重視
- たっぷり使用OK
気をつけたい成分の組み合わせはある?
- ビタミンC誘導体 × レチノール
- AHA/BHA × レチノール
- ビタミンC誘導体 × ナイアシンアミド
- ヒアルロン酸 × セラミド
- ビタミンC誘導体 × ビタミンE
- ナイアシンアミド × ペプチド
参考: 日本化粧品工業連合会「化粧品の使用方法Q&A」 https://www.jcia.org/user/qa/
まとめ:明日から始められる!正しい順番でのスキンケア
スキンケアの順番は、一見複雑に見えるかもしれません。でも、「水溶性→油溶性」という基本さえ覚えておけば、迷うことはありません。せっかく良い成分が入った化粧品を使うなら、正しい順番で使って、その効果をしっかり実感していきましょう。
基本のポイント
- 水溶性→油溶性の順で使う
- 化粧水→美容液→乳液→クリーム
- さらさら→しっとりの順番
- 浸透させたい成分は先に
- この順番が大切な理由
- 水溶性成分が肌に届きやすくなる
- 油溶性成分で水分を閉じ込められる
- 成分同士の相性が良い
- 効果的な使い方
- アイテム間は30秒〜1分待つ
- 適量を守る(化粧水は500円玉大など)
- やさしく肌になじませる
スキンケアは、毎日続けることで効果を実感できます。最初は基本の順番を意識するところから始めて、少しずつ自分の肌に合った使い方を見つけていってくださいね。
どんなに高価な化粧品でも、使う順番を間違えては本来の効果は期待できません。まずは「水溶性→油溶性」の基本を意識することからスタートしてみましょう!